ロードバイク:カーボンフレームの補修
バイク進入防止のポールに自転車を良く当てていたのですが… リアシートステーにヒビがいっていました(汗)
色々考えて、愛着&金の問題で補修を行って乗るということを決めました。
この記事は、カーボンクロス+エポキシ樹脂を使った、カーボンフレームの補修についての記事です。
今回の記事は、ヒビの入ったフレーム部分を 補強 するものです。割れたフレームをくっつけるものではありません。
カーボンフレームはヒビがいったらそのフレームは云々、割れるときは一気に割れて云々。と言われているので、 自己責任で補修 とかいうやつです。
下調べ
とりあえず、以下のWebページを参考にまず情報を集めました。
本当にこれで直るのか?と不安に思ったのですが、耐震補強でカーボンクロスを巻きつける 工法というのが有るので、同様にすれば強度は確保できそうと思ったので前に進みました。 以下のページですが、工法の利点や欠点は多少共通点があると思います。
上記サイトで重要な点は以下でしょうか
- ヒビ割れの拡大防止に効果あり
- 中身の状況は不明になる
また、塗装については余りノウハウがなかったので調査しました。 まず適した塗装は、ウレタン塗装のようです。色々調べた結果、以下のようにします。 これは、設備投資を低く&耐久性や仕上がりをある程度上げるという観点で、選択をしました。
- 2液型ウレタン塗料を使用。色は、ホワイト(車体の色)+クリア
- 購入先は、以下の二つを見つけたが、手軽な前者を選択。
- http://www.amazon.co.jp/ZEST-%E3%82%BC%E3%82%B9%E3%83%88-%E3%82%A6%E3%83%AC%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%BC100ml%EF%BC%8B%E7%A1%AC%E5%8C%96%E5%89%A410ml%E3%80%90%E3%83%9B%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%88%E3%80%91/dp/B004T6R3TM/ref=sr_1_1?s=diy&ie=UTF8&qid=1434980611&sr=1-1&keywords=%E3%82%A6%E3%83%AC%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%80%80%E3%83%9B%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%88
- http://www.paint-works.net/ure/color/white.htm
- 補修箇所が小さい&エアブラシが無い(&環境準備が大変)ので、スポンジハケで塗る。
- ハケ塗りで表面が汚くなったら、研磨で仕上げる
買った物
- 養生テープ
- マスキングテープ
- 耐熱ビニルテープ
- スポンジブラシ(1インチ)
- セメダインのエポキシパテ プラ用
- ポリ ビーカー 25ml
- ポリ スポイト (数ml程度のをいくつか)
- ホカロン 貼らないカイロ
- ウレタン塗料
- アセトン(ウレタン塗料の薄め液やシンナーでいいと思います)
- カーボンクロス 20×20cm
- カーボンクロス用エポキシ樹脂(GM-6800-120)
- ラメ粉
- 紙やすり(水とぎ用の布タイプのがお勧め)
- ゼリー状瞬間接着剤
- ゴム手袋
- プラスチックのコップ
- ハケ、いくつか
実際の作業
テーブルをどけてダイニングを丸々作業スペースにしました。
実際の塗装の手順まで考えて、マスキング。
塗料の除去完了。 研磨は、100番あたりから初めて、400番位で仕上げてます。 右図の、縦の灰色の線が、ヒビのようでした。
エポキシ樹脂は、2液を混ぜ合わせると硬化が始まり、熱で硬化するというのが基本的な性質です。
実際にカーボンクロスを固めてみる練習。 カーボンクロスに、エポキシ樹脂を塗って、カイロの包装紙で挟み込んで、さらにカイロで包んで作ってみたもの。カイロの熱のおかげで、2時間位で固まりました。熱を使わなければ、丸一日位硬化しません。
前もって練習することをお勧めします。
0.25mmのカーボンクロス一枚だけだと、かなり簡単に割れます。何重にも積層させたほうが良さそうです。
カーボンクロスを巻きつけることが、難しいことに気づいたので、前もってカーボンクロスを瞬間接着剤で貼り付けてから巻きつける方法に切り替えることに。
シアノアクリレート系の瞬間接着剤はポリプロピレンを接着できないので、これを利用して、ポリプロピレンシート越しに手で押さえつけるとエポキシ樹脂にカーボンクロスが良くくっついてくれました。
型紙を作って、カーボンクロスをカット。生地の目に沿えば、普通にはさみで切れました。丁寧にするときはテープなどを張った上から切った方が良いようです。
瞬間接着剤で、カーボンクロスの端を付けて、巻きつける準備。 らせん状に、エポキシ樹脂を塗りながら何重にも巻きつけます。 エポキシ樹脂を作る際は、分量を正確に、気泡がなるべく入らないように混ぜる。
画像にはありませんが、エポキシ樹脂が垂れてくるので、樹脂を塗りつける前にカーボンクロスの下側にボロ布をテープで巻き付けて樹脂が滴り落ちないようにしました。
カーボンクロスを巻き終わったら、ポリプロピレン(PP)のシートを巻き付けて、その上から耐熱テープでぐるぐる巻きに。今回ポリプロピレンのシートは、サイズ的に&厚さ的に丁度良かったのでカイロの包装を使いました。
この工程で余分な空気や、エポキシ樹脂を抜きます。 樹脂がある程度抜けたら、ボロ布をはずして、適当な溶剤で樹脂を拭き取ります。
その上から、カイロを巻き付けて固定。
一日程度放置してから、カイロ等を剥がすと固まっていました。はみ出した繊維を切り取った後の画像が以下です。
表面にデコボコが大量にあったのでパテでこれを埋めることに。 パテの使い方を練習。 手に水を付けながら作業することが重要でした。
パテでデコボコを消す。 ここから、パテ塗る度に、塗装を一度塗る度に、一日時間を置いています。
ここらへんから僕の作業は失敗気味です。エポキシ樹脂を塗り足すか、 エポキシパテをもっと大量に使って、確実に表面のデコボコを消してから 作業を進めたほうがよかったです。
ウレタン塗装を二度行って、デコボコが目立ったので、ヤスリ掛けしてから、 再度ウレタン塗装。
デコボコが残ったので、ラメ粉で誤魔化し。塗装の境目もラメ粉で誤魔化せます。画像レタッチで、トーンジャンプをノイズで消したりする方法と同じ理屈です。。
ラメ粉はウレタンクリアに混ぜたり、ウレタンクリア塗装後に吹きかけたりで付けることが出来ます。今回はウレタンクリアに混ぜて、刷毛で塗装しましたが、このやり方ではムラが出来ました。
ラメ粉を溶いた塗料が余ったので、ブレーキ等を塗装。
さらに、ウレタンクリアを1,2度塗り足して完了。 表面の研磨はまだやっていません。
以上です。
エポキシ樹脂や、ウレタン塗装は初めてだったのですが、 手順を考えるところから、3,4週間かかりました。
ほんまに、こんなので意味があるのかと思うところはありますがwwまぁ、補修した箇所でヒビが発生しないか継続的に監視することで、OKだとは思います。